一般歯科
GENERAL DENTISTRY一般歯科では、虫歯や歯周病の治療を行います。当医院の方針として、残っている歯を最大限に生かす治療をこころがけております。患者様の本来の歯を活かし快適な生活を送っていただけるよう、様々な知識、技術、方法をもって治療にあたります。また、入れ歯のご相談も承ります。患者様個人に最適な噛み合わせのものをご用意します。種類も豊富にありますので、お気軽にご相談ください。
むし歯治療
歯の表面に付いた細菌の集合体である歯垢(プラーク)が原因となり、歯のカルシウムが溶けて穴があいてしまった状態のことです。 むし歯は進行度により、CO・C1・C2・C3・C4の5つの段階があります。
治療方法
1.コンポジットレジン(CR)
歯に接着剤を塗り、直接白い人工樹脂(CR)を詰めて光で固める方法です。
保険が適用となり1回で治療が終了できるため良い方法ですが、むし歯の大きさ・場所によっては適応できないこともあります。
2.インレー
型取りをして詰め物(インレー)をお口の外で作り、後日接着剤で装着する方法です。
奥歯の間などに広がったむし歯はこの方法で精度の良い適合と形態回復が得られます。
材質は保険適用の合金からセラミックまで様々な材料の選択肢があります。
3.クラウン
神経の治療が終わった歯など、むし歯で大きく歯の形態が損なわれた状態では、かぶせ物(クラウン)が必要となります。
歯の削除量は多くなりますが、周囲から歯を抱え込むことで咬む力への耐久性が高まります。
型取りをして、接着剤で装着します。
材質は様々なものがあり、かぶせる場所や周りの歯の状態により適応が異なります。
麻酔について
むし歯治療では痛みを伴いやすく、注射による局所麻酔を行うことがあります。しかし、麻酔をすること自体に抵抗がある方もかなり多くみうけられます。
当院においては、局所麻酔の注入前に表面麻酔を粘膜に塗布し、刺入時の痛みを軽減させる処置を行います。
また、症例により電動麻酔を使用し刺入位置・角度・速度をコントロールすることで痛みを最小限にするよう、配慮しております。
最小限の介入
(Minimal Intervention)
むし歯治療では、むし歯に侵された部分を取り除くのは基本なのですが、その際に健全な歯質も取り除いてしまうケースがよくみられます。
当院では、むし歯のみを染め出す齲蝕検知液を適切に使用することで、むし歯の取り残しをなくして健全歯質の削合を最小限とするよう努めております。
義歯治療
義歯とはやむを得ず歯を失ってしまった場合、人工の歯で欠損した部分を補う方法です。
歯が無くなったまま放置すると、咬みにくい・見た目が悪いといった直接的な影響のほか、長期的には隣の歯がスペースに傾き倒れこんできたり、咬み合う反対側の歯が伸びてきたりすることで咬み合わせのバランスが崩壊してしまうことがあるので、要注意です。
大きく分けて3つの治療法があります。
治療方法
1.ブリッジ歯がなくなってしまった部分の両隣の歯を削って支えとし、橋渡しのようにつながったかぶせ物を接着剤で装着することで失った歯を補う方法です。
利点
・固定式のため、取り外しをする煩雑さがありません。
・支えの歯が健康であれば、比較的固いものも遜色なく咬むことができます。
欠点
・支えの歯にかかる力の負担が大きくなり、また削ってしまった部分は戻らないため、将来的にダメージが出る可能性があります。
・ダミーの歯の下が不衛生になりやすいので、歯間ブラシなど補助清掃用具を用いて清掃を徹底しないと、支えの歯のむし歯や歯周病を誘発することがあります。
・保険治療の範囲では奥歯が銀歯となることが多く、見た目に少し影響が出ます。
白い歯を希望される場合には保険外診療となることがあります。
2.部分入れ歯
出し入れ可能ないわゆる「入れ歯」です。人工の歯と歯茎に支えの歯に留め金(クラスプ)をつけて、支えの歯にかけることで動きを抑える方法です。
利点
・留め金のスペースを作るために支えの歯の形を整えますが、ブリッジに比べると削る量はごくわずかです。
・他の歯を失った際に歯を追加する場合など、取り外して義歯を修理することが可能なので、様々な問題が起こった際の早急なトラブルリカバリーが比較的容易です。
・大きな欠損の場合には汎用性が高いです。
欠点
・衛生上、歯磨きの時と就寝時には外す必要があるので、慣れるまでやや煩雑です。
・歯茎で咬む力を一部支えるので、硬いものを咬みづらいことがあります。
・補った歯茎の部分に分厚さを感じることがあります。金属を薄く組み込むことで壊れにくく、異物感を少なくする方法もありますが、保険外診療となります(写真1)。
・留め金が位置によっては目立ちます。設計を工夫することや、保険外の留め金を使用することで目立ちにくくすることができる場合もあります(写真2)。
・長期間使用すると適合が甘くなるため、定期的な調整が大切です。
写真1.金属床義歯(部分入れ歯)
写真2.ノンクラスプ義歯
3.総入れ歯
全ての歯を失った方に適応となる入れ歯です。留め金で支えるのではなく、吸盤の原理で空気が中に入らないよう歯茎に密着させることで、維持安定を図ります。筋肉・靭帯を阻害しない適切な型取りや、バランスの取れた咬み合わせの調整が安定のためにとても重要となります。
利点
・歯並びを設定する位置の自由度が高いため、見た目を審美的に仕上げることが可能です。
・使用時に痛みが出るなど不安定な場合には、すぐ取り外して調整することができます。
・骨の吸収が大きく、口元のしわが目立つ場合、歯茎にボリュームを出すことでしわを目立ちにくくすることができます。
欠点
・厚みが出るので、慣れるまでは発音障害や異物感を生じることがあります。金属を用いて頑丈で薄く仕上げる方法もありますが、保険外診療となります(写真3)。
・咬む力を全て粘膜で支えるため、硬すぎる食物の咀嚼には限界があります。
・人工歯のすり減りや歯槽骨の経年的退縮によりバランスが崩れてくるので、定期的な調整が必須事項となります。
写真3.金属床義歯(総入れ歯)